プロダクトマーケティングマネージャー

Vertical SaaSの “その先”を見据えて。

A.N.
2017年入社
The Model Excellence/Musubi Insight PMM

これまでの職歴とカケハシに転職した理由は?

転職はカケハシで3社目になります。製薬メーカーで中枢神経領域MRとしてキャリアをスタートし、その後国内コンサルティング会社、福祉系ソーシャルベンチャーを経験して現職です。複数企業の経験から、顧客に深く入り込み、本質的な課題を解決していく働き方が向いていると感じ、カスタマーサクセス職の募集を探す中でカケハシに出会いました。最初のカケハシの印象はとにかく経営陣の人柄が魅力的だったことです。

当初、立ち上がったばかりで社員も10人ほど。人材が欲しい時期にも関わらず、「中山田さんは、まだ転職しなくてもいいかも」と社長の中尾に言われました。カケハシ以外にも複数のスタートアップの話を伺っていましたが、私目線で会話してくださった起業家は中尾だけでした。CEOの中川やCTOの海老原の話からも、上場や金銭的なインセンティブだけを目的にスタートアップを立ち上げたわけではなく、本当の意味で社会の負を解決していく、意義のある仕事ができる企業だと感じたことが、最終的な転職の決め手になりました。

現在の仕事内容は?

フロント業務と開発業務の双方を兼務しています。フロント業務では、カケハシではThe Model(※セールスフォース・ドットコムで用いられてきた営業プロセスモデル)の考え方を踏まえた組織構成をとっているのですが、その中でThe Model Excellenceといういわゆる事業企画職を担当しており、普段は、マーケティングからセールスまでのThe Moldel各チームが円滑に業務できるような後方支援を行っています。たとえば直近では、経産省主導のIT導入補助金対応において、マーケティングからセールスはもちろん、請求管理や営業事務など部署横断的なタスクフォースを形成して、金銭的理由で購買意思決定を見送らざるを得ない顧客が購買に至る後押しをするなどしています。

開発業務では、業界特化型BIツールであるMusubi InsightのPMMとして、特にご成約から利活用にいたるカスタマーサクセス領域を中心に担当しています。自ら資料を作成してオンボーディングを行い、その成果を踏まえてプロセスを標準化していくという、ユーザーと社内複数チームの双方に横断的に関わる役割です。

2017年入社ということもあり、現職以前にもさまざまな職種を経験しています。その中でも記憶に残っているのは、2019年に取り組み始めたオンラインセールス立ち上げです。山形県と鹿児島県の薬局で、どちらも長年紙薬歴を利用しており、自宅にPC端末もないほどITサービスには不慣れなお客さまでした。当時はコロナ以前でしたが、カケハシではオンラインセールスを実践していましたので、遠隔商談の強みを活かし、週に2、3回お客さまと話をしたり、使い方に不安を持たれないよう、デモ端末を送って丁寧に説明するなどしました。その結果、「中山田さんだから腹を決めて電子薬歴に切り替える」と言ってもらえたときは嬉しかったです。

多くの企業での勤務経験を経て、あらためてカケハシの魅力とは?

Vertical SaaSとして業界特化している点が魅力だと思います。近年、国内外でもVertical SaaSが提供しうる価値が見直されている中で、国内において業界特化型のSaaSの成功モデルを見られる可能性がある会社ではないでしょうか。私が入社した2017年、カケハシは電子薬歴メーカーと言われていましたが、複数サービスのリリースなどにより、薬局変革のプラットフォーマーへと歩みを進めることができました。今後、新たな事業ドメインへの参入余地も大いにあると思います。単一のSaaSだけでなく、その先を見据えることのできるスタートアップの一つだと確信しています。

社風にも魅力があります。例えば、「まだ世の中にないことをやっているのだから、失敗するのは当たり前!」という考えを持っていることです。アクションに対して、当初望んだ反応がないのは当たり前。知らないこと、できないことがあるのも当たり前。許容範囲が広いことで、のびのびと働けると感じています。私が入社した頃と比べて規模が大きくなったとはいえ、まだまだ完成した組織とは言えません。私自身もそうなのですが、環境が整うのを待つのではなく、まず手を動かそうというタイプの方なら特に相性がいいのではないかと思います。失敗を恐れることなく、果敢にチャレンジできるという環境は、とても魅力的だと思いますね。

今後やってみたいことは?

個人的には、新たな事業の柱となるプロダクトを作りたいと思っています。薬歴システムの提供から始まったカケハシも、BIツールや患者さんと薬剤師をつなぐコミュニケーション支援アプリ、在庫管理システムなどプロダクトの幅が広がり、解決できる課題も多角化しています。今後、例えば薬局の人事評価制度や採用支援といった人事系の課題解決の可能性もあるかもしれませんし、中長期的には薬局・薬剤師がオープンにスコアリングされ、患者さんが自分の意思で薬剤師さんを選べる世界がくるかもしれません。

新卒以来、医療・福祉業界に身を置いてカスタマーサクセスなど顧客体験設計に関わってきた経験をプロダクト開発という形で昇華し、「こんなサービスを待っていたよ」と言ってもらえるようなものを世に出していきたいですね。